台湾茶教室〈中級〉
台湾茶器の選び方 素材について


台湾茶を淹れる要素といえば、「お茶の量」「お湯の温度」「蒸す時間」この3つが一番重要です。この中で、お湯の温度と蒸す時間に影響するのは、つまりは「保温性」に関わる茶器の素材がポイントです。

茶器によくある素材の中で、保温性が一番高いのは鉄器、次は陶器、磁器、そして一番低いのはガラスです。異なるお茶を淹れるのには、それぞれ適したお湯の温度があるため、適切な茶器もそれぞれあります。

磁器|台湾茶器といえば、欠かせないスタンダード

熱の伝わりは良いですが、陶器より冷めやすく、緻密でツルツルしている素地は、匂い移りしませんので、自由に様々なお茶を淹れることができます。種類の多い台湾茶を楽しみたい!という、初心者にも熟練者にもスタンダードのような茶器の素材です。

香りを引き出す効果がよく、基本的にはどんなお茶を淹れるのにも適していますし、高山烏龍茶文山包種茶東方美人茶細長い形の紅茶などの「香り高く爽やかなお茶」にとてもおすすめです。さらに白磁であれば、お茶の水色を十分に表現できるのも利点です。

琅茶オリジナル|琳琅茶壺シリーズ

3 色で展開していて、どんな台湾茶とも相性が良く、香りをしっかりと引き出せます。一人用でもお茶会用でもぴったりのサイズで、使いやすく、お手入れも簡単、毎日使いたくなる急須です。

陶器|奥が深い!お茶の香りで器を育てる

温まりにくくて持ち手が熱くならず、熱さを保ちながら、お茶を蒸しすぎないので、陶器の急須は焙煎の強い烏龍茶高山烏龍茶丸い形の紅茶などの「コクの深い丸い形のお茶」を淹れるのに適しています。

多孔性が特徴で、特に紫砂と呼ばれる原料で作ったものは、陶器の中でもさらに多数の気孔があり、お茶の口当たりを柔らかくすることができ、お手入れの際は完全に乾かしてからしまうのがおすすめです。匂いを吸収する特性を持つため、同じ種類の良いお茶専用にして、香りで育てたら、お茶は淹れれば淹れるほど美味しくなります。ところが、内側に釉薬がかかっている場合は、釉薬の種類や厚さによって育てる効果も異なります。

ガラス|中身が見える透明感を楽しむ

温まりやすく冷めやすいため、白毫がついている東方美人茶碧螺春緑茶などの「高温に弱いお茶」を淹れるのにおすすめですが、丸い形のお茶を淹れると、香りがあまり立たない欠点があります。

茶葉が広がる様子とお茶の水色がはっきりと見えますので、初心者でもお茶を出すタイミングを掴むことができ、お茶の本来の味を楽しめ、シンプルで汎用性の高いのが特徴です。

鉄器|淹れる茶器より、湯沸かしに使う

熱はとても伝わりやすく、高い温度を長く保持できます。老茶とプーアル茶などの「風味が濃く、熟成させたお茶」には向いていますが、爽やかな香りを持つ台湾茶を淹れると、温度が高すぎて、茹で野菜のような匂いがするため、あまりおすすめしません。

多くの台湾茶を淹れるのには向いていませんが、鉄器は「湯沸かし」として使うことがよくあります。高温で、柔らかく甘いお湯が出るので、お茶の味をもっと美味しくします。

台湾茶器はどうして小サイズなの?

ホールリーフ台湾茶を淹れるのには 3-5g のお茶、お湯 50ml:お茶 1g で、少なくとも三煎目まで楽しめます。この何煎も楽しめる特徴から、台湾茶は 150-250ml の茶器で淹れるのが一番です。また、お湯は茶器に入れるとすぐに冷め始めて、陶器や磁器が持つ保温の特性を活かすため、小サイズの茶器を使うのがおすすめです。

お茶とは茶農家を始め、人々が心を込めて作られた産物です。お茶を大事にするため、それぞれのお茶に相性の良い茶器の素材を把握し、大事に淹れて味わいましょう。琅茶にはオリジナル茶器から、台湾作家の望気製陶方式などの様々な作家茶器があるので、茶器を選ぶことを楽しみながら、お気に入りのお茶と合う茶器を探してください:)


中国唐代に活躍し、茶文化の基礎を築いた《茶経》を著した陸羽は、初めて現地調査と個人の経験を活かして、お茶の科学と文化を詳細に分析した人です。「お茶の研究」を始めた茶聖と呼ばれ、琅茶もこのようなひたすら実践的に進み、成果を共有する精神を尊敬しています

|空想茶館とは|

空想茶館」へようこそ!このプロジェクトでは、台湾茶の知識と楽しみ、また琅茶の思いをより柔らかく、面白く伝えようと思います。茶舗で自由に試飲したり話したりできる日を楽しみにしながら、このオンラインでの「空想茶館」を通して、台湾茶を始めよう!と思っている台湾茶の初心者の方は、手軽に台湾茶を始められることを期待しています:)

 

 



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